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横を向いて歩こう
第8章 たかしとまさか
「明日さ、娘に会う。」

「ああ。」


反応に困った

散々イキまくってベッドでぐったりしているあたしをよそに彼はソファでテレビを見ながら煙草を吸っていた

今日ホテル来なきゃよかったとか思ってしまう
お兄さんを満足させられなかったし
やっぱりできない日は、、

くよくよ考えるのに忙しくて彼の明日の予定など頭に入ってこない


「久々なの?」

「うーん、一ヶ月ぶりか。」

何か喋らなきゃと思うけど
心は複雑だった

前の奥さん、つまりあたし以外の人とエッチして生まれた子供で、、愛の結晶で、、

考えすぎかな

彼を好きだから余計に複雑

「さちこも来る?」

「え?」

思わずベッドから起き上がった

「いや、明日暇かなって。」

「え、、。」

お兄さんの娘と会うの?あたし

「あの、、、あたしはあなたが好きで、、」

言えなかった気持ちをあたしはつらつらと話し始める

「多分すごく好きで。怖いくらい好きで。」

彼は黙ってあたしの顔を見ていた

今自分が服着てないとか考える余裕はなかった
ただ、気持ちを伝えたい

「だから、、娘さんに会うのは、、ちょっと。」

お兄さんは少し考える仕草をした

言ってから少し後悔した

好きだからこそ、お兄さんの家族にも会いたい気がした
家族にあたしを紹介してくれる
それだけあたしを大切に思ってくれてる

「さちこが嫌なら無理には、、」

「会ってみようかな。」

「会う?」

「うん。複雑だけど嬉しい。」


彼にあたしの気持ち伝わったかな
一世一代の告白をしたあたしはきっとすごく女らしい顔をしていたと思う
すっぽんぽんだったけど


好きとかとっくに超越していたのかもしれない
あたしも子供が欲しいかもとふんわりと思う


「あー、なんか俺が緊張してきたわ。」

「うふふ。可愛い。」

彼の頭を撫でて髪で遊ぶ




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