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北の軍服を着た天使
第3章 Episode 3


「最高指導者は──それを保証していると思うか?子ども達に対して…。」


「………。」



「その無言が全ての答えなんだろうな。」

そう、悲しそうに呟いたキム・テヒョンの瞳に少しだけ色が添えられた。例えるならば、深い碧色だろう。


「──李は俺の教育係として0歳から横に居る人間だ。俺の所属は朝鮮労働党の外交相に属する❝対外経済委員会❞にあたる。来期からは北朝鮮に帰国して❝国防委員長代理❞を就任する予定だ。」

「……。」



「俺達二人は、想像通り…外貨を稼ぐ為に海外で生活している。最高指導者がどの様なお考えを持つかは俺達にも分かり得ない事だが、俺個人の意見としては、外貨を稼ぐ事は共和国の未来を支えるプールを創る事として考えている。」

「だから、資本主義国家に生まれ、資本の論理を知り尽くす流川リサ…お前の知識を欲しいと思う。それが共和国が唯一、小国ながらこの世界で生きていく唯一の方法なんだ。」




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