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濡花 ~義理の父親に堕とされていく若妻~
第33章 花怜と涼華 ~序章~
花怜は黒木と連絡を取り合っていなかった。
本当に孝一の単身赴任の終わりが早まってもそれを教えることはなかった。
義父に関係の継続を知られたくない。
あっちに戻って生活をしていれば自ずとそういった機会もできるのかもしれないと思っていた。

黒木も連絡はしなかった。
家族がいるのだ、なかなかタイミングも難しい。
ましてや、花怜は常に卓司と一緒にいるのだ。
絶対にばれるわけにはいかない。
そう思うとLINEひとつ送ることも憚れた。

一方、卓司は花怜を抱く日々を過ごしながらも涼華と連絡を取り合っていた。
涼華には勝手にこちらに来るなと言い含めてある。
姉ばかりずるいと文句のメッセージが頻繁に送られてきていた。
涼華には花怜が来月マンションに戻り孝一との生活を再開することも伝えていた。

そんな涼華に卓司はメッセージを送ってみた。

『私の女になりたいと言っていたが、あれは本気か?』

『なりたい…ずっとお義父さんとしたいって思ってるんだから。』

【花怜に負けたくないと言っていたな…】

『してやってもいいがひとつ条件がある。』

『なんでもするから。』

卓司はほくそ笑みながらメッセージを続けた。

『花怜と仲直りするんだ。』

既読がついたが、その日涼華からの返信はなかった。

涼華は…仲直りとのメッセージを見ると唖然としてスマホをベッドに放り投げた。

【そんなの無理に決まってる……お姉ちゃんは私を嫌ってるんだから……】

姉は既に私が実家を訪ねたことを知っているはずだ。
それでも連絡してこないのはそういうことなんだろう。

【お姉ちゃんだって淫らな女になったくせに……】

同類なんだと蔑んでやりたい。
仲直りなどできるはずもないと考えていた。

義父の意図が読めなかった。
不仲だとは知っているのに。

【なんでよ…私はお義父さんと思いきりセックスがしたいだけなのに……ずっと疼かせて待ってるのに……なによ……】

卓司に抱かれてから誰に身体を許すこともなかった。
オナニーでも満足できない。
あの絶頂の為ならなんでもする。
軽はずみな気持ちで伝えた訳じゃない。

次の日、涼華は卓司にLINEをした。

『どうすればいいんですか?』

卓司はそれを読むとニヤリと口許を歪めた。

『また連絡する。』

それだけ返信しておいた。
お膳立てはしてやる…そう口許を歪めていた。
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