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濡花 ~義理の父親に堕とされていく若妻~
第8章 温泉旅館~本章~
座椅子に脚を崩し座る花怜をじっくりと見つめる。
膝をきつく閉じその先を流すようにして、身体を縮こませながら胸元を隠す花怜の姿を…。

「なんでそんなに頑なに隠してるんだい?…」

乳房の先端を隠そうとも、旅館の浴衣の薄い生地では膨らみが張りついているだけでその下に何も着けていないとわかってしまう。

「そんな…恥ずかしいに決まってます…」

「下着を着けてこなかったからかい?…」

「そんなこと…」

花怜ははっきりと答えられない。
きっと義父にはもうばれていると解りながらも認めることはできなかった。

お風呂あがりの脱衣場でバスタオルで汗を拭った後、一度は手にした替えの下着…。
花怜自身にもよくわからなかった。
義父の言葉が脳裏にこびりつくような…

下着なんていらない……脱がされるから……汚されてしまうから……

【違う…そんなんじゃない…】

花怜は答えを導けないまま、素肌に浴衣を通していた。

纏まらない思考で衝いて出た台詞は…

「替えの下着を持っていくのを忘れてしまったんです…」

「なんだ…忘れてしまったのか…てっきり花怜さんもその気になってくれたのかと思ったんだけどな…」

卓司は嘘と解っていながら惚けたように言う。

「違います…ほんとに忘れて……いゃ…っ…お義父さんっ…何をっ……」

卓司は徐に花怜の帯を掴むと、腰に沿って回していった。

花怜が義父の手を掴むと隠していた膨らみは露になり、しっかりとその頂きには突起が浮かび上がっている。

「へぇ、ほんとに着けてこなかったんだね…嬉しいよ…」

恥ずかしさに掴んだ手から力が抜けてしまった。

下卑た笑みを浮かべながら、卓司は前に回した帯の結び目を解いていく。

義父の視線と手のどちらを拒めばいいのかわからないうちに、腰から帯が抜き取られていった。

「やめて…やっぱりだめです…こんなこと……」

花怜は左手で腰の浴衣を肌蹴ないよう押さえ込み、右手で乳房を隠した。

「はぁ…脱ぐのもだめ…脱がされるのも嫌…とんだ我が儘なお嫁さんだ…。下着を着けてこなかったくせにね…」

義父の言葉に言い返すことができない花怜はただ身を固くして俯いていく。
目の前にいる義父と座椅子の背凭れに阻まれ逃げることすらできなかった。

卓司はテーブルにあった箸を手に取り、その先端を舐めながらそんな花怜に不適な笑みを向けた。
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