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恍惚の日々
第6章 私設秘書
大型GWはまだ後4日程ある。
この4日で、桐谷淳之介の私設秘書としての大まかなことを学ぶことになる。


「かなえ、これからおまえはKと呼ぶことになる。かなえと呼ぶのは二人っきりの時だけだ。それでもKと呼ばれているうちは秘書としての扱いであることをわすれないように」。

「はい、淳之介さま」。

「よろしい。遊びではないぞ、生きるということ、しっかり肝に命じて、Kの悦びとかなえの悦びを味わい、私の寵愛を受けられる女になりなさい」。

「ん?どうした?返事は?」

「…努力致します…」


爽やかな笑い声と正反対のかなえの不安な表情に、桐谷は計算の内なのか両手を伸ばしてかなえの躰を引き寄せた


心配はない、私を信じ切れさえすればかなえは幸せになる。
腕の中で、そんなことを言われたのだが、それがとても遠くで聞いているような気持ちのかなえだった。


かなえは私設秘書としての一歩を踏み出した





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