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第3章 全裸での冒険開始

意外にも中は一昔前の洋風の作りといったイメージで、簡易なテーブルや椅子、また小さなタンスも置かれていた。

「(あっ・・・あった・・・)」

タンスの中に、男物と思われる衣服が何着か収納されているのを発見した。まずは、元の世界にあったＴシャツのようなものを取り出し、上から身に着けるリリナ。サイズは少し大きめだが、久しぶりに上半身を覆い隠すことができた・・・と思ったのも束の間、スルリとそのＴシャツは足元へと脱げ落ちてしまった。

「(えっ？)」

落ちたＴシャツを拾い上げて、再度着用しようとするが、肩に引っかかること無くやはりすぐに脱げ落ちてしまう。

「(な、なんで？)」

不可思議な現象に戸惑うリリナだったが、先ほどＡＩから説明された内容を思い出す。『ジョブ "エロメイド" が装備可能なのは、"メイド装飾品" と "淫具" のみ』・・・確かにそう言っていた。つまり、通常の衣服を身に着けることはできないということなのかもしれない。

「(あぁっ、そんな・・・どうしたら・・・)」

その後もタンスから他の衣服を次々と取り出して着用を試みるが、やはりどれもすぐに脱げ落ちてしまう。しばらくリリナが試行錯誤していると、突然、山小屋の扉が開き始めた。