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3度目にして最愛
第3章 3度目にして最愛を知る
それから水城が見ていた視野は針穴のように狭く、偏狭だったと気付くのに、更に1年の月日を要した。
それは東条と完全に身体を繋げた時だった。
捨てられたら、呆れられたら、そんな臆病風に吹かれていた自分自身に鞭を振るって「上手く出来ないかもしれないけど、セックスがしてみたい。」と腹を括った彼女の一言がきっかけで始まった。
しかし、2度目の男と同じく、いざ男の肉棒が腟内に入るとなると、緊張で身体が強張った。
「お前、両脚に力入りすぎだ。リラックスな、リラックス」
秘部をゼリーで解して指を挿入する際に、必ず東条は水城にそう言い聞かせた。
「目、開けた方がいいんじゃねえか?余計怖いだろ」と水城は東條に何度か指摘されたが、行為の最中、男の顔を見て何一つ良い思い出が無かった彼女は、目頭に皺が寄るぐらい、頑なに両眼を瞑っていたままだった。
指は数本入るが、初恋の記憶がフラッシュバックしてしまい、男のペニスを先端あるいは半分程飲み込んだ所で、圧迫感と吐き気がせり上がって、ギブアップだった。
本番まで漕ぎ着けず、ずっとお預けを食らっている状況に居た堪れなくなった水城は、半勃ちになった東条のイチモツを舌先で舐めようとした。
「そんな真似はしなくていい」
少々威力の強い、彼のデコピンを彼女は頭にくらった。