この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
カクテル好きの男たち
第1章 女性バーテンダー誕生

お寺の本堂に読経が響く。

バーの元マスターの老人が急死して
はや一年。

今日は一周忌法要を執り行っていた。

とはいえ、身内のいない孤独な老人だったので
参列者はバーを引き継いだ秀一と
元マスターの養女になった珠代の二人、
あとは数名、バーの馴染みの客だった。

「一年なんて、あっという間ね」
焼香を終えたクラブを営むママさんこと園川 梓が
しみじみとそう言った。

「本当ですね…
あの日、珠代さんから秀一さんに連絡があって…
急いで駆けつけたけれど間に合わなくて…」

婦警の相川良美は当日のことを思い出して
キュッと唇を噛みしめた。

「仕方ないわよ…
心臓だもん…どんなに頑張っても無理だったのよ」

梓はそう言って慰めるように
良美の肩を抱いてあげた。

読経が続くなか、
珠代は人目を憚らずに涙をポロポロとこぼした。

「マスターを思い出して泣いてあげなさい…
それが一番の供養だと思うよ」

秀一は涙を堪えながら珠代を慰めた。

秀一にしてもマスターは恩人そのものだった。
彼に出会わなければ
自分は社会から
ドロップアウトしていたかもしれない。

今こうして、珠代という伴侶に巡り会えたのも
マスターの計らいだったからだ。






/136ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ