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カクテル好きの男たち
第9章 白バイ野郎

珠代は慌ててカウンターから飛び出して
豊田の手を取って顔を上げさせた。

「ダメよ!!
男がそんなに易々と土下座なんかしちゃダメ!!」

「抱かせてもらうまで
僕はいくらでも土下座をさせてもらいます!!」

珠代の手を振り払って
再びフロアに額を押し付けようとするので

「わかったわ…抱かせてあげるから…
どうか、頭を上げてちょうだいな」と
ついに折れてしまった。

「本当ですか?」

珠代の気が変わらないうちにと思ったのか
豊田はカチャカチャとベルトを外し始めた。

まだ宵の口なので
他の客が来ないとも限らないので
珠代は看板の照明を落とし
店のドアに鍵をかけた。

「シャワーがあればいいんだけど…」

不浄のままセックスをすると
なんだか、ご利益が無さそうなので
出来れば綺麗にしておきたかった。

「あ!そうだ、ちょっと待っててね」

珠代は急いでトイレに駆け込んだ。

ウォシュレットのビデを使って
水流だけでもアソコを綺麗にしようと思った。

そんなことをしなくてもいいですよ

慌ててトイレに飛び込んだものだから
うっかり鍵を掛け忘れたのだった。
下半身を丸出しにした豊田が
トイレのドアを開けて仁王立ちしていた。

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