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―不還―
第9章 暗闇の中…一筋の安寧 3
――長い沈黙が続いた。
それに耐え切れずにエレンは再び口を開いた。

「憲兵団とか…他の人たちに殺されるのは嫌なんです。
兵長以外は嫌なんです…お願いします…」

真っ直ぐにリヴァイを見て、素直に気持ちを伝える。

「…分かった。もしも…そういう未来が来たら俺が殺る。
約束する、俺以外の奴にお前を殺らせない」

そういうとリヴァイはエレンの頭をくしゃくしゃと撫でた。

「よ…よかった…拒絶されたらどうしようかと思ってました…」

エレンは目を細めて少し泣きそうな顔で微笑んだ。
そのまま下を向いてふぅーと大きく息を吸って吐く。
そして、安堵の表情を浮かべ再びリヴァイを見つめた。

リヴァイは握られている手をゆっくりと握り返した。
エレンの手に一層力が篭り、お互いの手が繋がる…







「兵長…すみません…俺……
一つだけ…嘘をついてました……」
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