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幼なじみのフヒト君
第1章 フヒト
ある住宅街。


小学生の時に彼は引っ越してきた。

常盤 不日人

彼は両親に連れられて、わたしの家に挨拶にきた。

「来週からこの子も同じ学校に行くの。仲良くしてあげてね。」

優しそうなお母さんが、わたしにニッコリ言う。

「はい。」

わたしもつられてニッコリ。

「よろしく…。」

不日人君は、はにかんでいた。

かわいい

わたしの第一印象はそれだった。

それから、私たちは腐れ縁の幼なじみで小、中、高と同じ学校に通うことになる。


さて、不日人君。

彼はかなり変わった性格だ。

興味がある事は、自分が納得いくまでずっとやり続ける。
勉強だって例外ではない。
だから、彼は常に学年トップを取り続けていた。
スポーツも、遊びだって新しいものをどんどんやっていく。

その時の彼の目はキラキラと輝いていてまるで子供のようだ。
そんな不日人君は、可愛らしい容姿も相まってかなりモテた。
でも、何故か女の子に興味がないのか夢中になる事がなかった。
中学生、高校生になっても全く女性の話は聞かない。

普段無口な彼は、その様子から変人扱いをされるようになってしまった。

私は相変わらず、不日人君と仲良しだったから一時期は彼女だと思われていた。

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