この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
地獄視
第4章 憑依
私はあなたを一目見たときに分かったわ。
死なせたらいけない人だって
この人は私の運命の人だってね。
あなたとなら地獄に堕ちてもいいわよ。
君はほんとに心の強い女性だな。
でもほんとにいいのかい?
私は桐生の言葉を遮るように唇を彼の唇に重ねた。
桐生は一瞬ビクッとさせた。
うふッ。あなた意外とシャイで可愛いのよ。
翌日、慶子は出勤した。
薫子との仲がギクシャクするかと思われたが、
薫子は…
あ〜あ取られちゃった。
すみません。オーナー
あなたの魅力には敵わなかったわ。
あれだけ邪魔したのに。
でも仕事は別よ。
私はあなたの腕を評価してるのよ。
明日からもバリバリ働いてもらわないとね。
はい!これからもよろしくお願いします。
薫子はオフィスの自室に入ると
不敵な微笑みを浮かべた。
ふふふ…すべてうまくいったわ。
ね?ラプラス…
長い付き合いだったけど、ようやくあなたともお別れね。
慶子んとこに行きなさい。
あなたも悪い死神ね。
おまえより若い娘らしいからな。
たっぷり楽しめそうだな。ケケケ!
あなただって人としゃべったらいけないはずでしょ?
リスクを冒してまで。
俺さまだってな。若い娘が良いに決まってんだ。
それに若ければ今より高い地位につけるってもんだ。
それに、それが契約の条件じゃないかよ。
私は良いんだけどね。
おかげで、あの子の医師の彼氏を奪えたし、
売れないカメラマンと縁切りできたし。
あの子の性格なんて私が1番よくわかってるのよね。
単純明快なおバカさんって言ったところね。
結局のところ、キャリアと実績と人生経験が物を言うのよ。
この世の中はね。
あなた方は仲良くラブゲームでも楽しんでなさいよ。
薫子は1人事務所の社長室で高笑いしていた。
外は秋の気配がしてきて空っ風が吹き荒れてる。
窓はカタカタと音を立てて、薫子の心を表しているようだった。
何だか情けなくもせつなくなってる自分に気がついていた。
桐生はその後、仕事をこなしながらも地道に写真を撮り続けて
世界で権威のある賞を受賞して忙しくなった。
慶子との仲もうまくいっていたが、彼女は身体を壊した。
桐生を陰で支えながらも無理が祟り、この世を若くして
旅立った。
薫子はそれなりに医師の彼氏とうまくいってるようだ。
すべてが薫子の思惑にハマったようだが、やりきれない
自分に歯痒さを感じる今日この頃。
/18ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ