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混沌の館
第17章 至高のセックス

私は、当初3年間という期限付きで赴任していた。そのことは千夏も承知の上の付き合いだった。だが、私たちの関係はもはや期間限定などでは済まされないくらい密接になっていた。
もし千夏を失えば、私はどうなってしまうのだろう。同じことを千夏も考えていた。会う度に好きになる。しかし、会う度に切なくなる。こんなにも苦しくなるのであれば、いっその事出会わなければ良かったのではないかとさえ思った。
不倫は、始めるのも終わらせるのも難しい。
既婚者でありながら、伴侶以外の異性に惹かれた報いなのだろうか。時間は過ぎて行き、3月を迎えて直ぐだった。
私は急きょ本社に呼ばれた。
この時期に呼ばれるという事は、大凡見当がつく。異動に関することだろう。ようやく地元に戻れると思っていた私は、憂鬱な気分になった。
社内では、私が関西に異動させられるのではないかと噂が立っていた。もしそうなれば、家族の元に戻れないばかりか千夏とも簡単に会えなくなる。私は憂鬱な気持ちで本社へ向かった。
ところが、会社からの説明は意外なものだった。
私に現在いる部署に残って欲しいというものだった。新規に発足するプロジェクトがあり、経験者である私に参画して欲しいが勿論、私に断る事もできると言うのだ。
それはまさに、私にとっては願ってもない事だった。このまま今の部署に残れば千夏との関係は今まで通り続けられる。きっと彼女も喜ぶだろう。
しかし、それで良いのだろうか?
私は、千夏を愛している。だが、それ以前に私は夫であり父であるのだ。これ以上、自分の感情の為に家族を犠牲にし続けても良いのだろうか?私は迷った。
しかし、じっくり考える時間はなかった。年度末は人の移動が激しい。早急に決めてしかるべき対応をとる必要があるのだ。
もし千夏を失えば、私はどうなってしまうのだろう。同じことを千夏も考えていた。会う度に好きになる。しかし、会う度に切なくなる。こんなにも苦しくなるのであれば、いっその事出会わなければ良かったのではないかとさえ思った。
不倫は、始めるのも終わらせるのも難しい。
既婚者でありながら、伴侶以外の異性に惹かれた報いなのだろうか。時間は過ぎて行き、3月を迎えて直ぐだった。
私は急きょ本社に呼ばれた。
この時期に呼ばれるという事は、大凡見当がつく。異動に関することだろう。ようやく地元に戻れると思っていた私は、憂鬱な気分になった。
社内では、私が関西に異動させられるのではないかと噂が立っていた。もしそうなれば、家族の元に戻れないばかりか千夏とも簡単に会えなくなる。私は憂鬱な気持ちで本社へ向かった。
ところが、会社からの説明は意外なものだった。
私に現在いる部署に残って欲しいというものだった。新規に発足するプロジェクトがあり、経験者である私に参画して欲しいが勿論、私に断る事もできると言うのだ。
それはまさに、私にとっては願ってもない事だった。このまま今の部署に残れば千夏との関係は今まで通り続けられる。きっと彼女も喜ぶだろう。
しかし、それで良いのだろうか?
私は、千夏を愛している。だが、それ以前に私は夫であり父であるのだ。これ以上、自分の感情の為に家族を犠牲にし続けても良いのだろうか?私は迷った。
しかし、じっくり考える時間はなかった。年度末は人の移動が激しい。早急に決めてしかるべき対応をとる必要があるのだ。

