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ぼくのゲイモデル体験記
第2章 撮影準備
 シャワーを浴びると、助手の人からバスローブを手渡された。
 それを来て、ソファに掛けているケーちゃんの隣に腰を降ろす。
「まず、設定を話しとくね」
 竹内さんが前に立って説明を始めた。
「ケーちゃんがクラブの先輩、牧くんが後輩ということにします。ケーちゃんはベテランモデルだから、慣れてない牧くんがウケの役ね。先輩の家に遊びに来た牧くんをケーちゃんがリードする形。とりあえず衣装に着替えて待ってて」
 用意されていたのは、ぼくが着て来たのとはあまり変わらないジーパンとTシャツだった。
 ケーちゃんは自室ということでジャージ。
 但し、パンツだけがスケスケの白い女物だ。
 なんとなく緊張しながらそれに着替える。
 小さいパンティに股間が圧迫される。
「兄さんもホモなんですか?」
 皆がカメラやライトをセットしている間にケーちゃんに尋ねた。
「いや、ぼくはノンケ。君は?」
「ぼくもそうなんです」
「それは良かった。本物のゲイの子は好みのタイプとしか絡みたがらないから、ノンケ同志の方がいい絵が撮れるんだ」
「ぼく、うまくやれるでしょうか?」
 不安になって訊く。
「おれ、慣れてるからまかせてくれたらいいよ」
 あまり年齢はかわらないようなケーちゃんという人が頼もしく思える。
「じゃ、撮影はじめまーす!」
 竹内カメラマンの声が響いた。
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