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想い人
第2章 私の想い人
「美空っ」
透也の声が間近で聞こえ、私の両手が透也の両手に絡め取られた。

「あっ…───‼︎ 」
そのまま唇を塞がれる。
口腔内に侵入してきた透也の熱い舌に溶かされていく。


「ふっ、んっ、んンッ‼︎ 」
速まる透也の動きに、口端から声にならない声が漏れ出していた。

「っ‼︎ んっ…っ…」
突き上げられ、身体中の熱が下腹部へと集まっていく。

ギュッと絡め取られた透也の指に力が篭る。


ズンッ
「ふぅっ‼︎ 」
奥へと深く突かれ、身体が大きく反り返る。

ズンッズンッ
「んっ、んン─────っ‼︎ 」
続け様に突き上げられれば、呆気なく絶頂を迎えた。
下腹部に集まっていた熱が、身体中を駆け巡る。


硬直した身体に熱が戻ってくる。

ビクビクと小さく震える身体。
下腹部がきゅーっと締まっていく。

ビクリと透也の身体が反り、絡め取られた指が白くなるほどの力が込められた。

「っ…はっ…っ──…」
唇を離した透也が乱れた呼吸の合間に熱い吐息を吐き出した。


「透也……」
潤んだ瞳で見つめれば、苦しげな表情から解放された透也が優しく微笑んでくれる。

「美空……」
優しく髪を撫でながら、オデコに…瞼に…ホッペに…そして唇に…透也が優しいキスの雨を降らせてくれる。
この瞬間が大好き。


大好き……。
透也だけが、堪らなく好き。

ねぇ、透也は?
私の事、いつになったら1番好きになってくれる……?


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