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茅子(かやこ)の恋
第12章 葛藤

寝室は明かりが消え、カーテンから漏れる外の明りが白く差し込んでいた。もう30分以上、航はひとりベッドで結衣を待っていた。航の部屋はずっと静かで結衣の気配が感じられず、航ははやる気持ちをなんとか抑えていた。
やっと廊下に結衣の気配を感じると、航は深呼吸をしてドアが開くのを待った。結衣が小さくドアを開けると、背後の廊下は真っ暗だった。航が背中を起こすと、廊下から結衣の声が聞こえた。
「恥ずかしいから、まだ電気点けないで…」
ドアが開き、結衣が寝室に入ってきた。薄明りの中、結衣が服を着ていることに航は気付いた。一瞬、結衣が帰ってしまうと思い、航は暗い気持ちになった。しかし結衣はそのままベッドに上がると、航の横に寝転んだ。航はふと、結衣に母の匂いを感じていた。
「…お母さん、すごい美人だった」
航はどう答えていいかわからず、結衣を見つめていた。結衣は航の鼻を摘まみ、言葉を続けた。
「航の…マ、ザ、コ、ン!」
「ごめん…」
結衣に完全に引かれたと感じた航は、言葉が続かなかった。結衣はそんな航をからかうように、口を開いた。
やっと廊下に結衣の気配を感じると、航は深呼吸をしてドアが開くのを待った。結衣が小さくドアを開けると、背後の廊下は真っ暗だった。航が背中を起こすと、廊下から結衣の声が聞こえた。
「恥ずかしいから、まだ電気点けないで…」
ドアが開き、結衣が寝室に入ってきた。薄明りの中、結衣が服を着ていることに航は気付いた。一瞬、結衣が帰ってしまうと思い、航は暗い気持ちになった。しかし結衣はそのままベッドに上がると、航の横に寝転んだ。航はふと、結衣に母の匂いを感じていた。
「…お母さん、すごい美人だった」
航はどう答えていいかわからず、結衣を見つめていた。結衣は航の鼻を摘まみ、言葉を続けた。
「航の…マ、ザ、コ、ン!」
「ごめん…」
結衣に完全に引かれたと感じた航は、言葉が続かなかった。結衣はそんな航をからかうように、口を開いた。

