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第1章 偶然

私は今日から高校1年生になる。


私が制服の最終チェックをしていると


「楓、時間よ‼︎」

そういってリビングから私をよんでいる母の声が聞こえた。

「今いくよ‼︎」

と、軽く返事をしてから急いで階段をおりていくと父と母が暖かい顔で私を迎えてくれた。

父はリビングのソファーに座りながら私の姿をみて一言。


「立派になったな」

卒業式か、とでもつっこみたくなるほどに泣きそうな顔をして言うものからつい私も泣きたくなる衝動にかられた。

「もうお父さんたら」


母も同意見だったらしく、すかさずつっこんでいたけどそういう、母もすがすがしい顔をしていた。

そんな会話をしていると突然チャイムがなった。

「きっと颯斗君ね」

「え⁉︎やばい、もういくね‼︎」

「いってらっしゃい」

声を背中にあびながら
猛特急で玄関を開けて私は家をでた。