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あの海の果てまでも
第4章 新月の恋人たち 〜新たなる運命の扉〜
「…暁…!」
愛おしむような男のキスは、すぐに激しく濃密なものに取って代わられた。
大紋は、暁の柔らかな口唇を押し開き、己れの口唇で愛撫するような大胆なキスを与えた。

「…あ…」

白い歯列が舌でなぞられ、こじ開けられる。
舌を強く絡められ、口内を弄られ、息もできないほどに奪われる。

「…あぁ…ん…っ…」

…キスは性的な色合いの濃いものへと変わってゆく。

暁は甘い吐息を漏らしながら、抗議するように上目遣いで軽く睨む。
「…ミセス・マクレガーが来たら…」

大紋は色香の滲んだ目元で微笑み、暁の白い耳朶を噛んだ。
「…彼女は帰ったよ…」

暁は安堵したように笑い、男の逞しい首筋に腕を回す。

「…じゃあ、寝室に連れて行って…」

そのまま軽々と横抱きに抱えられる。

「…仰せのままに…」

優しい声を聴きながら、男の引き締まった胸元に貌を埋め、暁はそっと長い睫毛を伏せたのだった。




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