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第2章 上京

この章のあらすじ

彼女は預金を全て引き下ろして
わずかな現金を手にして
東京へ向かう夜行バスに飛び乗った。

リーズナブルな夜行バスを選んだものだから
女性専用バスなどではなく
カーテンで間仕切りはできるものの
同じ列に冴えないオヤジが
途中の停車場から乗り込んできた。

深夜走行になって
室内灯が消灯されると
オヤジの手がカーテンの隙間から伸びてきた。