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嫌いな男
第14章 裏取引
エレベーターを降り、田中は翔子の腕を掴んだまま部屋の前まで歩く。

「あ、あの、部屋で食事をするということでしょうか?」

「え?ああ、そうです、そうです」

田中の薄気味悪い笑顔に翔子は怖じ気づき、
「すみません、私、忘れ物をしてしまったみたいで…」
手を振りほどいて逃げようとした。



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