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メダイユ国物語
第4章 非情な実験
「――グルルル」
開放された檻の扉から、喉を鳴らしながらドワモ・オーグが出てくる。
「ひい……」
ベッドに座り込むファニータが小さな悲鳴を上げた。鎖で繋がれた手枷と足枷のせいで、彼女はその場から逃げることは出来ない。
オズベリヒは再びマイクを取り、通話スイッチを入れると、
「大声を出したり、暴れたりしない方が身のためですよ?」
隣室のファニータに小声で語りかけた。
「彼の腕力なら、お前の細い首など一瞬でへし折ってしまうでしょう。抵抗したりせず、余計な刺激を与えないことです」
ファニータは震えながら頷いた。
ドワモ・オーグは周囲に目を配りなら、ゆっくりと匂いを発する元へ近づく。
そしてベッドのすぐ近くまでやってくると、ファニータの身体に手を触れた。目を固く閉じて身を委ねるファニータ。ドワモ・オーグが顔を近付けた。鼻をヒクつかせながら彼女の身体の匂いを嗅ぐ。その直後、ドワモ・オーグは彼女を押し倒し、その身体を弄った。邪魔者を排除するかのように、身にまとった検査衣を力任せに剥ぎ取る。ファニータの全裸が晒された。
「危険です! 彼女を助けて!」
隣室で見守っているマレーナがオズベリヒに向かって叫んだ。
「大丈夫です。見てご覧なさい。彼はあの娘を敵とは思っていません」
マレーナが窓から様子を見ると、ドワモ・オーグはファニータに覆い被さり、その全身の匂いを嗅ぎ、時おり舌を出して彼女の素肌をチロチロと舐めている。確かに襲っているというわけではなさそうだ。
「多少乱暴ですが、彼女を愛撫しているのでしょう。彼らの交尾は我々人間の性行為と酷似しています。雄はまず、雌の性的興奮を高めるため、性感帯を刺激します。雌の身体が充分な興奮状態になってから、男性器……つまりはペニスを雌の膣(ヴァギナ)に挿入するのです」
淡々と説明するオズベリヒ。マレーナはただ、彼らの行為を見守るしかない。
ドワモ・オーグは顔をファニータの頭部に覆い被せると、獣臭い息を吹き掛けながら舌で彼女の口を舐め回した。ザラっとした不快な感触が彼女を襲う。
呼吸のため、ファニータが口唇を僅かに開いた瞬間、ドワモ・オーグはその舌を差し込んできた。人間同士で言うところのディープ・キスである。
開放された檻の扉から、喉を鳴らしながらドワモ・オーグが出てくる。
「ひい……」
ベッドに座り込むファニータが小さな悲鳴を上げた。鎖で繋がれた手枷と足枷のせいで、彼女はその場から逃げることは出来ない。
オズベリヒは再びマイクを取り、通話スイッチを入れると、
「大声を出したり、暴れたりしない方が身のためですよ?」
隣室のファニータに小声で語りかけた。
「彼の腕力なら、お前の細い首など一瞬でへし折ってしまうでしょう。抵抗したりせず、余計な刺激を与えないことです」
ファニータは震えながら頷いた。
ドワモ・オーグは周囲に目を配りなら、ゆっくりと匂いを発する元へ近づく。
そしてベッドのすぐ近くまでやってくると、ファニータの身体に手を触れた。目を固く閉じて身を委ねるファニータ。ドワモ・オーグが顔を近付けた。鼻をヒクつかせながら彼女の身体の匂いを嗅ぐ。その直後、ドワモ・オーグは彼女を押し倒し、その身体を弄った。邪魔者を排除するかのように、身にまとった検査衣を力任せに剥ぎ取る。ファニータの全裸が晒された。
「危険です! 彼女を助けて!」
隣室で見守っているマレーナがオズベリヒに向かって叫んだ。
「大丈夫です。見てご覧なさい。彼はあの娘を敵とは思っていません」
マレーナが窓から様子を見ると、ドワモ・オーグはファニータに覆い被さり、その全身の匂いを嗅ぎ、時おり舌を出して彼女の素肌をチロチロと舐めている。確かに襲っているというわけではなさそうだ。
「多少乱暴ですが、彼女を愛撫しているのでしょう。彼らの交尾は我々人間の性行為と酷似しています。雄はまず、雌の性的興奮を高めるため、性感帯を刺激します。雌の身体が充分な興奮状態になってから、男性器……つまりはペニスを雌の膣(ヴァギナ)に挿入するのです」
淡々と説明するオズベリヒ。マレーナはただ、彼らの行為を見守るしかない。
ドワモ・オーグは顔をファニータの頭部に覆い被せると、獣臭い息を吹き掛けながら舌で彼女の口を舐め回した。ザラっとした不快な感触が彼女を襲う。
呼吸のため、ファニータが口唇を僅かに開いた瞬間、ドワモ・オーグはその舌を差し込んできた。人間同士で言うところのディープ・キスである。