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それぞれの後編
第8章 サディスティック・マリッジ〜第三章・夏〜【一年目の記念日】
──────────…
─────…
──…
入籍してから数ヶ月後、突然琉の両親がやって来た。
「戸籍謄本を見た! どういう事だ⁉︎ 説明しろ‼︎」
入ってくるなり、琉の父親が大きな声を出す。
「あー、入籍した」
表情も変えずにケロリと答えた後、琉はソファーにドカッと座る。
「そんな大事な事、何故親に言わない?!」
「今言ったじゃん? てか、座れば?」
尚も怒鳴りつける父親を、琉は笑顔で見上げ、ソファーに座るように勧めている。
拳を震わせる琉の父親を、琉の母親が押さえた。
「琉、結婚式あげてやりなさい」
愛里咲の身の上を聞いた琉の母親は、琉を見据えてそう言った。
「やだね。そんな事まで親に指図されたくない」
「琉、女の子にとって結婚式は一生に一度のイベントなのよ? 若い時しかドレスは着れない。愛里咲さんの親御さんだって、その姿をどんなにか見たかったか」
琉の母親が、琉の隣に腰を下ろし、説得するかのように優しく話し始める。
思案するように母親の話に耳を傾けていた琉。ふと、愛里咲の方を向き問いかけた。
「お前、結婚式とかしたいの?」
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入籍してから数ヶ月後、突然琉の両親がやって来た。
「戸籍謄本を見た! どういう事だ⁉︎ 説明しろ‼︎」
入ってくるなり、琉の父親が大きな声を出す。
「あー、入籍した」
表情も変えずにケロリと答えた後、琉はソファーにドカッと座る。
「そんな大事な事、何故親に言わない?!」
「今言ったじゃん? てか、座れば?」
尚も怒鳴りつける父親を、琉は笑顔で見上げ、ソファーに座るように勧めている。
拳を震わせる琉の父親を、琉の母親が押さえた。
「琉、結婚式あげてやりなさい」
愛里咲の身の上を聞いた琉の母親は、琉を見据えてそう言った。
「やだね。そんな事まで親に指図されたくない」
「琉、女の子にとって結婚式は一生に一度のイベントなのよ? 若い時しかドレスは着れない。愛里咲さんの親御さんだって、その姿をどんなにか見たかったか」
琉の母親が、琉の隣に腰を下ろし、説得するかのように優しく話し始める。
思案するように母親の話に耳を傾けていた琉。ふと、愛里咲の方を向き問いかけた。
「お前、結婚式とかしたいの?」