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それぞれの後編
第9章 サディスティック・マリッジ〜第四章・夏〜【仲直りの仕方】
ドンッ────…‼︎
資料室に飛び込むと、目の前にいた誰かに勢い良くぶつかっていた。
「あれ? 愛里咲さん?」
聞き慣れた声の主は飯村だ。
「すみません! 大丈夫ですか?」
愛里咲の手から落ちた資料が散らばり、2人同時にしゃがみ込む。
「大丈夫! こっちこそ、ボーッとしてて…ごめんねっ」
心配そうに愛里咲の顔を覗き込む飯村。その視線から避けるように、愛里咲は顔を逸らした。
─────が、
グイッ
顎を掴まれ、愛里咲の顔は飯村の息が掛かる程近くに引き寄せられていた。
「……泣き顔にそそられるって言ったでしょ? 誘ってんの?」
スッと飯村の目が細められ、口元が意地悪く引き上げられた。
「違うっ…!」
いつもと雰囲気の違う飯村に、愛里咲の身体は小さく震え始める。
「ホントは強引にされるの好きでしょ?」
「好きじゃない! やめてよ!」
必死に飯村の身体を押し返そうとするが、ビクともしない。
愛里咲は顎を掴む飯村の手を振り払おうと、その手をバシバシと叩いた。
「……嘘だ。琉先輩はいつも強引でしょ? 愛里咲さん、琉先輩と最近ご無沙汰でしょ?」
「え?」
顎から飯村の手が外されたかと思えば、今度は飯村の両手が愛里咲の両手を拘束する。
「……俺が慰めてやるよ」
冷たく笑った飯村は、勢い良く愛里咲を壁に押し付けた。
資料室に飛び込むと、目の前にいた誰かに勢い良くぶつかっていた。
「あれ? 愛里咲さん?」
聞き慣れた声の主は飯村だ。
「すみません! 大丈夫ですか?」
愛里咲の手から落ちた資料が散らばり、2人同時にしゃがみ込む。
「大丈夫! こっちこそ、ボーッとしてて…ごめんねっ」
心配そうに愛里咲の顔を覗き込む飯村。その視線から避けるように、愛里咲は顔を逸らした。
─────が、
グイッ
顎を掴まれ、愛里咲の顔は飯村の息が掛かる程近くに引き寄せられていた。
「……泣き顔にそそられるって言ったでしょ? 誘ってんの?」
スッと飯村の目が細められ、口元が意地悪く引き上げられた。
「違うっ…!」
いつもと雰囲気の違う飯村に、愛里咲の身体は小さく震え始める。
「ホントは強引にされるの好きでしょ?」
「好きじゃない! やめてよ!」
必死に飯村の身体を押し返そうとするが、ビクともしない。
愛里咲は顎を掴む飯村の手を振り払おうと、その手をバシバシと叩いた。
「……嘘だ。琉先輩はいつも強引でしょ? 愛里咲さん、琉先輩と最近ご無沙汰でしょ?」
「え?」
顎から飯村の手が外されたかと思えば、今度は飯村の両手が愛里咲の両手を拘束する。
「……俺が慰めてやるよ」
冷たく笑った飯村は、勢い良く愛里咲を壁に押し付けた。