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それぞれの後編
第9章 サディスティック・マリッジ〜第四章・夏〜【仲直りの仕方】
「そう…なんだ……」
へへっと笑って、愛里咲はまた零れそうになった涙をそっと拭った。
「……高校ん時、一緒のクラスだった安井って覚えてる?」
琉の言葉に、愛里咲は遠い記憶を探る。
「…安井… 淳くん⁈ 」
「そ」
愛里咲と琉がクラスが同じで付き合っていた高校2年の時。安井もクラスメイトで、琉と仲が良かった事を愛里咲は思い出す。
「そいつの嫁さんが、手作りアクセサリーの教室始めたらしくて……俺は客寄せにって連れてかれた」
「客寄せ⁈ 」
女性客…というか、女性の生徒をたくさん集めたいために、どうやら琉は一時的にその教室に通わされていたらしい。
(で、そこに森永さんがくっ付いて行ってたんだ…)
ようやく今までの疑問に答えが出て、愛里咲はホッと安堵の息を漏らした。
「でも…すごいね。売り物みたい」
愛里咲はマジマジとそのネックレスを手に取り見つめた。
「……やってみたら意外と嵌った」
愛里咲は琉の方へと向き直り、フワリと嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとう。琉ちゃんが私の為に作ってくれたなんて…絶対大切にする」
「……っ……」
珍しく、顔を真っ赤にして息を飲む琉。
「……顔真っ赤だよ?」
「───…っ…調子に乗んな‼︎ 」
愛里咲の言葉に益々顔を赤らめた琉は、愛里咲の顔を自身の胸へと押し付けた。
「……話が随分と飛躍してたみたいだな」
「え?」
「森永との事、疑ってたんだろ?」
「ごめんなさい…」
愛里咲は小さく謝る。
「やだね、許さない」
「ええっ⁈ 」
「家帰ったらたっぷりお仕置きだな」
慌てて見上げた琉の顔が、悪魔の笑みを讃えていて、愛里咲は小さく身震いをした。
へへっと笑って、愛里咲はまた零れそうになった涙をそっと拭った。
「……高校ん時、一緒のクラスだった安井って覚えてる?」
琉の言葉に、愛里咲は遠い記憶を探る。
「…安井… 淳くん⁈ 」
「そ」
愛里咲と琉がクラスが同じで付き合っていた高校2年の時。安井もクラスメイトで、琉と仲が良かった事を愛里咲は思い出す。
「そいつの嫁さんが、手作りアクセサリーの教室始めたらしくて……俺は客寄せにって連れてかれた」
「客寄せ⁈ 」
女性客…というか、女性の生徒をたくさん集めたいために、どうやら琉は一時的にその教室に通わされていたらしい。
(で、そこに森永さんがくっ付いて行ってたんだ…)
ようやく今までの疑問に答えが出て、愛里咲はホッと安堵の息を漏らした。
「でも…すごいね。売り物みたい」
愛里咲はマジマジとそのネックレスを手に取り見つめた。
「……やってみたら意外と嵌った」
愛里咲は琉の方へと向き直り、フワリと嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとう。琉ちゃんが私の為に作ってくれたなんて…絶対大切にする」
「……っ……」
珍しく、顔を真っ赤にして息を飲む琉。
「……顔真っ赤だよ?」
「───…っ…調子に乗んな‼︎ 」
愛里咲の言葉に益々顔を赤らめた琉は、愛里咲の顔を自身の胸へと押し付けた。
「……話が随分と飛躍してたみたいだな」
「え?」
「森永との事、疑ってたんだろ?」
「ごめんなさい…」
愛里咲は小さく謝る。
「やだね、許さない」
「ええっ⁈ 」
「家帰ったらたっぷりお仕置きだな」
慌てて見上げた琉の顔が、悪魔の笑みを讃えていて、愛里咲は小さく身震いをした。