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それぞれの後編
第10章 サディスティック・マリッジ〜第五章・秋〜【前進するために…】
秋─────…
一年前、琉と愛里咲が結婚式を挙げた式場から、一枚のハガキが届いた。
「一年目の御祝いに、無料で式場レストランの豪華ディナーが食べられるんだって‼︎ 」
ビシッと、愛里咲は琉の目の前にそのハガキを見せつけた。
「……行きたい?」
明らかに”面倒臭い”という雰囲気を醸し出しながらも、口だけはそう聞く琉。
「行きたいです‼︎ 」
パチンッと顔の前で手を合わせ、ギュッと目を閉じて懇願のポーズを取る愛里咲。
その様子に、琉はフッと表情を緩めた。
「折角タダだし…ね?」
愛里咲は恐る恐る片目を薄く開く。
ニッ…途端に琉の口元が、意地悪く歪んだ。
「お願いの仕方…わかってるよな?」
「え……」
ジリジリと詰め寄る琉。後ずさる愛里咲。
「─────…っ」
壁際に追い詰められると同時に掴まれた腕。
愛里咲はその身を強張らせた。
一年前、琉と愛里咲が結婚式を挙げた式場から、一枚のハガキが届いた。
「一年目の御祝いに、無料で式場レストランの豪華ディナーが食べられるんだって‼︎ 」
ビシッと、愛里咲は琉の目の前にそのハガキを見せつけた。
「……行きたい?」
明らかに”面倒臭い”という雰囲気を醸し出しながらも、口だけはそう聞く琉。
「行きたいです‼︎ 」
パチンッと顔の前で手を合わせ、ギュッと目を閉じて懇願のポーズを取る愛里咲。
その様子に、琉はフッと表情を緩めた。
「折角タダだし…ね?」
愛里咲は恐る恐る片目を薄く開く。
ニッ…途端に琉の口元が、意地悪く歪んだ。
「お願いの仕方…わかってるよな?」
「え……」
ジリジリと詰め寄る琉。後ずさる愛里咲。
「─────…っ」
壁際に追い詰められると同時に掴まれた腕。
愛里咲はその身を強張らせた。