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それぞれの後編
第10章 サディスティック・マリッジ〜第五章・秋〜【前進するために…】
フッと木村の表情が柔らかなものに変わる。
「津川さんが森永さんの教育係だったなら、あの子に一切仕事は回さないでしょうね。森永さんの場合、仕事を回されないのをいいことに、サボっていそうだけど!」
木村の言葉に、愛里咲と琉は顔を見合わせて噴き出した。
「で、その森永は今何やってるんですか?」
3人でひとしきり笑った後、琉が木村に聞く。
「そうだった! 今、会議室でコピー取らせているのよ。戻らなきゃ」
そう言うと、木村は急いで湯呑みを洗い駆け出す。
「俺も戻んねぇと。じゃあな」
ポンポンと、琉が優しく愛里咲の頭を叩く。
ドキッ
(……そんな優しい事されると戸惑う……)
顔を赤らめ、高鳴る胸を押さえながら、愛里咲は琉を見上げる。
「……何? 誘ってんの?」
「なっ……‼︎ 」
戸惑う愛里咲の耳元に、琉の唇が寄せられる。
「今日はどんなお仕置きがいいのか考えとけよ」
「─────…っ‼︎ 」
立ち去る琉を見つめながら、愛里咲は心の中で叫んだ。
(いつだって私に選ぶ権利なんかないじゃんっ‼︎ )
「津川さんが森永さんの教育係だったなら、あの子に一切仕事は回さないでしょうね。森永さんの場合、仕事を回されないのをいいことに、サボっていそうだけど!」
木村の言葉に、愛里咲と琉は顔を見合わせて噴き出した。
「で、その森永は今何やってるんですか?」
3人でひとしきり笑った後、琉が木村に聞く。
「そうだった! 今、会議室でコピー取らせているのよ。戻らなきゃ」
そう言うと、木村は急いで湯呑みを洗い駆け出す。
「俺も戻んねぇと。じゃあな」
ポンポンと、琉が優しく愛里咲の頭を叩く。
ドキッ
(……そんな優しい事されると戸惑う……)
顔を赤らめ、高鳴る胸を押さえながら、愛里咲は琉を見上げる。
「……何? 誘ってんの?」
「なっ……‼︎ 」
戸惑う愛里咲の耳元に、琉の唇が寄せられる。
「今日はどんなお仕置きがいいのか考えとけよ」
「─────…っ‼︎ 」
立ち去る琉を見つめながら、愛里咲は心の中で叫んだ。
(いつだって私に選ぶ権利なんかないじゃんっ‼︎ )