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それぞれの後編
第12章 サディスティック・マリッジ〜第七章・冬〜【立場逆転⁉︎】
冬─────…
一大イベント、クリスマスを明日に控えた12月24日。
テーマパーク隣接のホテルで、佐藤と根岸の結婚式が執り行われようとしていた。
純白のウエディングドレスに身を包み、緊張した面持ちでバージンロードを歩く根岸とその父親。
(……私は親がいないから、最初から琉ちゃんと歩いたんだったなぁ)
盛大な拍手を送りながら、愛里咲はぼんやりとそんな事を考えていた。
愛里咲の両親のお墓や仏壇、遺影などは全て、父親の実家で管理されている。
琉とバージンロードを歩きながら、空席の新婦側最前列の席を振り返った愛里咲。
伯父伯母の計らいで、そこに置かれていた両親の遺影に、愛里咲の涙腺はその日一日崩壊したままだった。
「…っ…」
「─────ぶっ…」
思わず涙を零した愛里咲の横で、琉が噴き出す。
怪訝な顔を琉へと向ける愛里咲。
その泣き顔に、琉は肩を震わせ必死に笑いを堪える。
式が終わるまで、時折愛里咲を見ては、琉は肩を震わせていた。
一大イベント、クリスマスを明日に控えた12月24日。
テーマパーク隣接のホテルで、佐藤と根岸の結婚式が執り行われようとしていた。
純白のウエディングドレスに身を包み、緊張した面持ちでバージンロードを歩く根岸とその父親。
(……私は親がいないから、最初から琉ちゃんと歩いたんだったなぁ)
盛大な拍手を送りながら、愛里咲はぼんやりとそんな事を考えていた。
愛里咲の両親のお墓や仏壇、遺影などは全て、父親の実家で管理されている。
琉とバージンロードを歩きながら、空席の新婦側最前列の席を振り返った愛里咲。
伯父伯母の計らいで、そこに置かれていた両親の遺影に、愛里咲の涙腺はその日一日崩壊したままだった。
「…っ…」
「─────ぶっ…」
思わず涙を零した愛里咲の横で、琉が噴き出す。
怪訝な顔を琉へと向ける愛里咲。
その泣き顔に、琉は肩を震わせ必死に笑いを堪える。
式が終わるまで、時折愛里咲を見ては、琉は肩を震わせていた。