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それぞれの後編
第6章 サディスティック・マリッジ〜第一章・春〜【新入社員】
「……ごめん…見つからなかった…」
部署へと戻った愛里咲は、ガックリと肩を落とし、琉に謝る。
「別に、一枚くらいなくなったからって困るモンでもないだろ」
「琉、太っ腹〜」
琉の言葉に、隣にいた佐藤が戯ける。
「でも……」
給湯室に置き忘れた自分が悪いのだが、それが失くなりどこを探しても見つからないなんて気持ちがいいものではない。
「愛里咲の考えてる事わかるよ! 責任感じた栄都が今夜は奢ってくれるって」
俯く愛里咲の肩を根岸が叩く。
「え⁉︎」
いきなりの言葉に絶句する佐藤。
「佐藤さん、太っ腹〜」
さっきの仕返しとばかりに琉が佐藤に言う。
「お、佐藤はいい先輩だな! 」
騒ぎを聞きつけ近付いてきた部長の町田。
「そうだ、佐藤、根岸、琉、愛里咲! 4人で飯村と森永の歓迎会の幹事を頼めるか?」
町田に肩を叩かれる佐藤と琉。
名前の上がった4人が顔を見合わせた。
「え⁉︎ 何で俺まで⁈」
琉が嫌そうな顔で部長を振り返る。
「お前ら仲がいいからな。日時と場所が決まったら早めに教えてくれよ」
「えぇ⁉︎」
4人が一斉に抗議の声をあげる。
「それから、後は納涼会と忘年会か。そっちも頼むな」
歓迎会どころか年内全ての幹事まで指名され唖然とする4人を置き去りに、町田は席へと戻っていった。
「琉ちゃんのせいだ」
愛里咲が呟く。
「また俺のせいかよ……ていうか、今回は佐藤さんのせいだろ」
「なっ……」
琉の言葉に反論しようとした佐藤を遮り、
「栄都の声は大きいから目立つんだよ! もう、バカ!」
バシバシと根岸が佐藤を叩いた。
部署へと戻った愛里咲は、ガックリと肩を落とし、琉に謝る。
「別に、一枚くらいなくなったからって困るモンでもないだろ」
「琉、太っ腹〜」
琉の言葉に、隣にいた佐藤が戯ける。
「でも……」
給湯室に置き忘れた自分が悪いのだが、それが失くなりどこを探しても見つからないなんて気持ちがいいものではない。
「愛里咲の考えてる事わかるよ! 責任感じた栄都が今夜は奢ってくれるって」
俯く愛里咲の肩を根岸が叩く。
「え⁉︎」
いきなりの言葉に絶句する佐藤。
「佐藤さん、太っ腹〜」
さっきの仕返しとばかりに琉が佐藤に言う。
「お、佐藤はいい先輩だな! 」
騒ぎを聞きつけ近付いてきた部長の町田。
「そうだ、佐藤、根岸、琉、愛里咲! 4人で飯村と森永の歓迎会の幹事を頼めるか?」
町田に肩を叩かれる佐藤と琉。
名前の上がった4人が顔を見合わせた。
「え⁉︎ 何で俺まで⁈」
琉が嫌そうな顔で部長を振り返る。
「お前ら仲がいいからな。日時と場所が決まったら早めに教えてくれよ」
「えぇ⁉︎」
4人が一斉に抗議の声をあげる。
「それから、後は納涼会と忘年会か。そっちも頼むな」
歓迎会どころか年内全ての幹事まで指名され唖然とする4人を置き去りに、町田は席へと戻っていった。
「琉ちゃんのせいだ」
愛里咲が呟く。
「また俺のせいかよ……ていうか、今回は佐藤さんのせいだろ」
「なっ……」
琉の言葉に反論しようとした佐藤を遮り、
「栄都の声は大きいから目立つんだよ! もう、バカ!」
バシバシと根岸が佐藤を叩いた。