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少し愛して
第2章  逢瀬

その目黒通りを渡りまた歩いてゆく。
学芸大学の駅から約20分位歩いただろうか。

一軒のファミマが見えてきた。
そのファミマの近くに佑貴のアパートがあったのである。

ファミマの近くにお酒を売っている自販機があった。
そこの前を通ると佑貴はこういうのだ。

「山崎さん、日本酒買わなくていいの?」

それを聞いて千佳は笑ったのだ。

「もちろん買うわ」
「やっぱりね…」

そう言うと二人は笑った。

佑貴のアパートはちょっと入り組んだ場所にあった。
アパートの鍵を出しドアを開けた。

「さ、入って」
「うん、ありがとう」

千佳はそう言うと部屋に入って行った。
部屋はワンルームだった。

部屋にはベッドと小さなキッチンにカラーボックスにテーブルとテレビだけが置いてあった。
とてもシンプルで殆ど物が無い様な部屋だった。

部屋はそこそこ綺麗にされていた。

「さ、座って」



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