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少し愛して
第7章  結婚生活
(2)
そんな二人はお金の問題を除けば本当に仲が良かった。
二人は籍を入れても結婚式は挙げなかった。

その代わり写真館で結婚写真を撮ることにしたのだ。
その結婚写真の千佳は本当に美しかった。

実年齢には見られなかったのだ。
それは佑貴も同じだった。

二人は週末になると車を出して色々な所に遊びに行っていた。

ある時はマザー牧場、またある時はいちご狩り、またある時は三保の松原。
何しろ、佑貴がとても遊び好きであった。

平日の会社に行く日の朝はそんなに早く起きてはこなかったが、土日になると朝6時前には起きていて千佳が起きてくるのを待っていたのだ。

千佳が起きてこないと部屋に来て起こしに来るくらいである。

「千佳ちゃん、早く起きて遊びに行こうよ…」
「わかったわ。今起きるから…」

土日もゆっくりと寝ていられないと思った千佳だった。
だが、その誘いがとても嬉しかったのだ。

身支度を整えると二人は車に乗って出かけた。
佑貴はドライブが好きだった。

車を走らせるのが好きだったのだ。
なので、この年の秋仙台の佑貴の田舎に帰ることにしたのだ。

それは秋の連休を使っての事だった。

その連休に仙台の塩釜に行くことになったのである。
結婚してから初めての帰省だった。



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