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体育倉庫の狂宴~堕落する英語教師~
第6章 6
とても奈津子の口から出た言葉とは思えなかった。

少なくとも涼子の知っている奈津子は、冗談でも他人を誹謗中傷したり、たぶらかしたりはしない。

(どうしちゃったの、芹沢さん…?)

しかし涼子の驚愕を他所に、奈津子はその惚けた口調を続けて、他の二人の女子に同意を求めた。

「先輩方も、聞きましたよね~?」

早苗と真奈美は大きく頷いて、それから真奈美が付け足すように、言い加えた。

「『レンヤ君のオチ×チン、とっても素敵~っ』とも言ってたよね…?」

「言ってないわっ!!」

涼子は思わず叫んだ――ものの、そんな涼子の声を打ち消すように、ほとんど同時に奈津子が叫んだ。

「言ってた言ってたっ!私も聞きましたっ!」

さらに奈津子は続けた。

「『久しぶりにオマ×コにブチ込まれるチ×ポ、気持ちイイっ!』って涼子先生が言ってるのも、私ちゃ~んと聞いてましたから……」

“オマ×コ”“チ×ポ”――立て続けに奈津子の口から発せられた、卑猥な単語を耳にして、涼子はもう返す言葉を思いつかなかった。

一方、四人の女子生徒は、そこで同時にプッと吹き出して、それからクククッ、と必死で笑いを噛み殺した。

然る間に、やがてはもう噛み殺せないといった感じで大笑いして、その大笑いに四人の男子も加わった。

この時、涼子は信じられない展開になおも呆然としつつも、七人の思惑だけははっきりと悟っていた。

今、彼ら彼女たちは、涼子を脅迫しているのだ。

自分たちが興じているこの淫行を黙認するよう、涼子を脅しているのだ。
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