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第2章 お願い

『な～に？深刻な話？』


私は正人の真剣な雰囲気に緊張した。


『茉莉亜…オレ、結婚してから…自分達夫婦が普通じゃないって気付いたんだ…。』


私は黙って正人の話を聞いていた。


『実は結婚してから１回も…その…セックスしてないんだ…て言うか、悠子じゃオレが…その…立たない。
悠子も怖がるんだよ…愛してはいる。
だけどムリなんだ…。』


正人の告白にはビックリしたが、色々な夫婦の形があるし、私も私達夫婦の在り方について悩む部分もあった。


『愛してるのに抱けないんだ…。
こんな事、言えないだろ…。
でも茉莉亜には聞いて欲しかったんだ。

何でかな…。』



私は正人を見て口を開いた。


『正人…悠子さんのこと愛してるんだったら大丈夫じゃない？
悠子さんも正人のこと愛してるんでしょ？
セックスだけが夫婦じゃないし…。』


『あぁ…そうなんだけど…違うんだよ…。
茉莉亜…オレ未だにお前のことが頭から離れない…何年も経ってるのに…可笑しいだろ？
お前を思わないと立たないんだよ…ごめん…。
オレ…完全に変態だよな…。』


正人の言葉にビックリしたが、黙って聞いていた。