この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
郁と悠(もうひとつの物語)
第1章 告白
「…じゃあ姉弟の秘密、見せてあげる」
郁は覚悟を決めてように、手を伸ばしました。サイドテーブルの上に、機内モードにした郁のスマホがありました。そして郁が操作すると、スマホは何度かバイブしました。

「…悠?」
僕の問いかけに頷くと、僕の横に仰向けに寝転び、少しだけ背を向けました。

「いやん…」
僕が身体を伸ばし画面を覗き込むと、郁が裸体をねじりスマホを隠しました。郁は笑顔でしたが、僕に見えないようにロックを解除しました。

「郁、言ったよ…隠し事は絶対しないって」
郁は一瞬真顔に戻ると、僕に向き直りました。そして今度こそ、本当に覚悟を決めました。

「そうだね…じゃあ、見て!郁の秘密」
郁は僕にスマホを手渡しました。そして、パスコードも教えてくれました。それは僕の誕生日でした。

「メッセージ来てる…見ていい?」
郁は僕の言葉に、無言で頷きました。新着を示す数字が出ているメールアプリを立ち上げると、そこには僕を含むいくつかのIDが並んでいました。その一番上に「パン屋の弟」と名前のついたアイコンがありました。

「郁、これ?」
「…うん、そう」
郁は不安そうな顔をして、僕を見ました。しかし、視線を合わせてはくれません。僕はいったんスマホを置き、郁の方に向き直りました。郁はまだ、不安を隠しきれません。僕は郁を抱きしめ、キスをしました。

「大丈夫だよ…」
「…うん、わかった」
郁は頷くと、いつもの笑顔を見せてくれました。

「うん、悠だよ…」
いつもの口調に戻って、郁が説明してくれました。悠のスマホでは、郁の名前が「パン屋の姉」になっているはずです。

「あたしたち、パン屋姉弟って言われてた…」
「…仲がいいから?」
「最初はそうだった…だから、そのアイコン写真も店長が撮ってくれたの」
丸いアイコンをタップすると、大きな写真が現れました。そこに、お店で見た悠が写っていました。バストアップの写真は、誰かと腕を組んでいます。トリミングされ人物はわかりませんが、悠の腕に白く華奢な腕が絡み合っていました。
/36ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ