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ひだまりのねこ
第1章  プロローグ
僕は暖かなお母さんの毛皮の毛布の中に居た。
そこは柔らかくてとても気持ちが良かった。

僕はお母さんのおっぱいを沢山飲んだ。
お腹がいっぱいになるとお母さんの毛皮の毛布の中で眠った。

僕は3人兄妹の真ん中だった。
お兄ちゃんと妹がいる。

いつも3人でくっついてお母さんに抱かれて眠っていた。

お母さんと僕ら3人は普通に過ぎてゆく穏やかな日々がとても幸せだったんだ。

でも、ある日こんな事が起きた。
飼い主さんが僕ら3人をいきなりお母さんから引き離した。

そして、小さな箱に僕らを入れたんだ。
その箱の中は真っ暗でとても怖かった。

僕はお兄ちゃんと妹と3人でくっつきながら小さな箱の中で寒さに震えながら入っていた。

僕らの入った小さな箱は自転車の前カゴに載せられた。
自転車は川沿いを走っていった。

暫く走ると自転車は止まった。
すると、飼い主さんがお兄ちゃんを箱から出して地面に置いたようだった。

お兄ちゃんの「にゃ〜!にゃ〜!」と鳴く声が聞こえたんだ。
僕は妹と一緒に怖くて震えていた。

自転車はまた走ってゆく。
暫く走るとまた止まった。


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