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夫婦で妊活旅行に行く話
第10章 妊活旅行の最終日…

「私は美味しそうに飲んでる透真を
見ながら、ノンアルコールでも飲むから。
今は家でも、ノンアルコールのお酒で
飲んでる気分を楽しめるからいいよね?」

これ下さいとマグロの生ハムを
ののかが二つ購入すると
代金をお店の人に支払った

「確か、今さ、ノンアルとほろよいのさ
間のさ、微アルコールのもあるよね?」

「アルコール度数が、1以下のやつ?
今は自分の体調や、趣向に合わせて
飲む人にも、飲まない人にも
支持されてるのが、微アルコールな」

市場でお昼ご飯とお土産を購入して
とれとれ市場を後にすると

白浜に他にも
ののかが好きそうな場所があると
透真がある場所へ連れて行ってくれて

辿り着いた ある場所には

白い壁の建物に青い文字で

『京都大学 白浜水族館』と書かれていた


「えっ、どっち?京都なの?白浜?」

地名が二つ出て来て
ののかがツッコミを入れていると

「白浜にある、京都大学の施設じゃない?」

そう しれっと…
ド正論を透真が言うと

乗ってくれないのかと…言いたげに
ののかがちょっと口を尖らせて
むっ…とむくれッ面をしていたのだが

大人600円の料金を支払って

入口を入ってすぐに
大水槽が出迎えてくれる

何処の水族館の大水槽でも
姿がある様な、定番のドチザメや
ロウニンアジやシマアジやカンパチが見えて

2014年にリニューアルした館内は
9年経っているが
まだ綺麗で新しい印象を受ける

大水槽の前から次のエリアに移動すると

その先にも大きな円形と言うよりは
多角形の様な水槽が見えて
小さいながらにもここは
展示に力を入れている様だった

壁際にズラッと並んだ水槽を
ののかが覗き込むと

動く物…と言うか魚が居ない
準備中の水槽なのかな?と思いつつ
パネルの説明書きを見ると


サンゴだけの水槽

そしてイソギンチャクだけの水槽

からの貝だらけの水槽へと続く


「え?魚居なくない?」

「何でも、無脊椎動物の展示に
ここは、力を入れてるらしいよ?」

「あっ、見て見て
カメノテあるよ、フジツボと」

フジツボとカメノテの前で
ののかが透真に声を掛けて来て

そのフジツボだらけの水槽を覗き込む

勿論…フジツボとカメノテの水槽なので

動く物…の姿は…ない訳なのだが



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