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  バガテル第25番イ短調  (エリーゼのために)
第1章 エリーゼのために…
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「し、しゅん…くん…」

「ま、舞香ちゃん…」

 僕と舞香ちゃんは高校合格発表の次の日…
 それは12月21日、つまり今日で2学期が終わり明日から冬休みという終業式が終わった午後…
 舞香ちゃんの部屋のベッドの上で、お互いにTシャツにパンツ、パンティの姿で向き合って見つめ合っていた。

 なぜならば、昨日、見事に二人して難関の、いや、僕にとっては超難関の高校の入試に合格をし、そしてその合格のお祝いと記念の約束…
 つまりは初体験のセックスをする為である。

 僕と舞香ちゃんの二人は急ぎ各自の家に帰宅をし、この為にシャワーを浴びて舞香ちゃんの家を訪れた…
 それは約束通り午後2時。

 そして僕達は、やや緊張気味な面持ちと昂ぶりの思いを抱き…
 ベッド上でその姿で見つめ合っていたんだ。

 もう僕達は勉強のご褒美という名目で、約3ヶ月近く、さんざん、そして数え切れないほどにお互いの手と口と唇と舌により愛し合ってきていたのだが…
 今日はいよいよ挿入するという、いや、いよいよ本当のセックスをする、愛し合う、という緊張感に、お互い言葉少なくなっていた。

 いちおう僕は、ネット検索により、初めてのセックスという内容の記事や動画やAV等を観て勉強してきたつもりではあったし…
 葵さんという不思議な魅力と魅惑溢れる存在により、同年代としては最高の体験をしてきていて、なおかつ、この舞香ちゃんとも付き合ってきた経過でたくさん、沢山、指先、口、唇、舌によるペッティングといわれる愛を交わしてきてはいた…のだが…

 挿入という愛のカタチであるセックスは初めてであるし、また、特に女性にとっての初体験はとても大切で重要であるという事は分かっていたから…

 ドキドキドキドキ…
 と、心が激しく高鳴り、思いが昂ぶり、緊張をしてしまっていたんだ。

 愛し合っていれば一つに結ばれたい…

 一つに繋がりたい…

 その為の挿入であり、セックスが、したい…

 いなくなる前に、何度となく葵さんに云われていた。

 だが僕達はカラダは男同士であったから、それはつまり、アナルセックス、お尻に挿入するという愛のカタチに通じる訳で…
 だがそれはお互いに怖くてしなかったのだ。
 


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