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第16章 初めてのくすぐり

｢ああっ！ああっ！｣
乳首は避け、全身好き放題にくすぐり続けると、詩織は相変わらず身をよじるが、その声は喘ぎ声に変わった。

｢気持ちよくなっちゃったんだ？｣
｢気持ちいいっ！ああっ！ああっ！｣
｢くすぐられて気持ちよくなっちゃうなんて、詩織はやっぱり変態なんだな。｣
｢ああっ！いやっ！いやっ！だって！だって！｣
｢だって、なあに？｣
｢ケ、ケイくんがするからぁっ！｣

詩織の言葉は俺の問い掛けの答えになってない、訳の分からない回答だった。
しかし、それだけ気持ちよさのあまり頭の中がパニックになっていると受け止めていた。

｢今度はこれを使ってやるよ。｣
詩織の目の前に2本の絵の具の筆を差し出す。
詩織は初め、そんな物を何に使うか分かってないようだった。