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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第1章 『夫婦円満本舗』
そう言われて、数軒のテナントが入った
その”夫婦円満本舗”とやらが入って居る
その雑居ビルの中に自分の足を踏み入れた。
テナントビルの中には、数軒のテナントが
入って居る様で、1階は眼科のクリニック。
そしてその上には、エステサロンにヘアサロン。
その上の階には、司法書士事務所。
そして…その上の階…の、4階に…
何の店なのか…全く見当のつかない…。
例の…”夫婦円満本舗”が入って居た。
小さなビルらしい、狭いエレベーターに
グイグイと美弥に背中を押されて押し込まれて。
ビルの4階へと連行されて行く。
夫婦円満本舗と…書かれた、手書きの
看板が掛けられているドアをくぐると。
普通のオフィスの様な内部で、
デスクと応接セットがあり。
外からは見えない様にパーテンションがあって。
これは…まるで…どこかのテレビで見た様な、
探偵事務所の様だと…そう思って居ると…。
『はい、どうも、いらっしゃいませ。
夫婦円満本舗へようこそ。あ、ウチ
良く言われるんですよ、あの…ホラ、
あのアニメの、名探偵コナンの…
あの探偵事務所みたいだって』
探偵と言うには…ラフな服装をした、
俺と同じぐらいの年齢の男が出迎えてくれて。
どうぞどうぞと、俺達夫婦に
そのソファに腰を掛ける様に促して来る。