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第24章 『成田景子の夫からの依頼』

完全予約制だから、混雑も無く
入口で名前を告げれば
どうぞとテーブルに案内される。

『景子さんは、
こちらのメディウム邸は？』

「来た事無いわ……、こんな
ドールハウスみたいな異人館があって
それも、中に入れたなんて
ずっと神戸だけど、…知らなかったわ」

『その…、案内して…連れて来ておいて
あれなんですけど、もしかしたら
…その、景子さんの…趣味には
…合わないかも…でして。
あ、でも…、写真に撮るには良いと思うんで』

ここのアフタヌーンティーセットは
季節によってカラーが変わって。
今は１２月だから、クリスマスに
ちなんでイメージカラーが赤の様で。

ゴールドのカトラリーが
真っ赤なリボンで結ばれている。
テーブルの飾りつけも、
真っ赤なバラと赤いポインセチアと
ゴールドのリボンで
クリスマスカラーと言う感じになっている。

その花で飾りつけをされたスペースに
アクリルの土台の上に綺麗に整列した
小さなスイーツの
盛り合わせが運ばれて来た。