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はい。もしもし、こちら、夫婦円満本舗です。
第26章 『有馬温泉街ぶらぶら』

『さ、美味しい内に食べようよ。
揚げたてが一番美味しいだろうからね』

「はい…美味しそうです…。
ニジマスさん…頂きます…」

真奈美がかぶっ…と
ニジマスにかぶり付くのを
仁は静かに見守っていた。


「んんん~っ、仁さんっ
これっ、ニジマスの唐揚げッ
真奈美が…今まで食べた物の中で
一番…美味しいかも…知れませんっ…」

『そりゃあ…、さっきまで
元気に泳ぎ回ってたぐらいだし
鮮度は…これ以上の物はないだろうね…』

「んん~、美味しぃ~」

1口毎に、美味しい美味しいと
言いながら真奈美がニジマスの
唐揚げを食べていて。

『これ、…良かったら1匹…
真奈美ちゃんが釣ったんだしあげるよ』

6匹釣ったから、2人で半分にして
3匹ずつって思ってたけど。
余りにも美味しそうに食べているから、
その美味しそうにニジマスを
頬張っている真奈美の顔を見ているだけで。

何だか…こう…実際にお腹には
入ってないから満たされてないけど
自分の胸が…満たされてる感じがして。

自分の分を…1匹…まだ
食べたそうにしていた真奈美に譲った。

釣ったニジマスを唐揚げで
美味しく頂いて。有馬ます池を後にした。


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