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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第5章 突然の別離
義母の目鼻立ちは、ハソンによく似ている。つまり、姑もそれなりの美人である。しかし、母と息子が決定的に違うのは、醸し出す雰囲気に相違なかった。氷のような冷然とした空気と、春風のような暖かさは、まさに真逆だ。
雪鈴は匙を投げ出し立ち上がった。急いで戸口にゆき、義母に深々と頭を下げる。
「今朝は申し訳ありませんでした」
義母がツンと顎をそらす。
「何が申し訳ないのか、そなたは真に理解しておるのか」