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第5章 突然の別離

　雪鈴がいつまでも泣き止まないので、ハソンも困ったのだろう。立ち上がり、文机の引き出しを開けて何やら探しているようだった。



　ほどなくして戻ってきた彼は、無造作に何かを差し出した。雪鈴が涙を拭って見やると、大きな手のひらに小さな白ウサギが乗っていた。白磁で作られ、眼は赤く、耳は緑の葉が描かれている。



「雪兎」



　思わず口にすると、ハソンがにっこりした。



「ご名答」