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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第5章 突然の別離
 彼は小さな雪兎をそっと雪鈴の手のひらに乗せる。手に乗った雪兎は存外に重かった。



「これは文鎮なんだ」



 道理で持ち重りがするわけだ。雪鈴は息を詰めて手のひらの白ウサギを見つめた。



「可愛いですね」



 雪鈴が嬉しげなので、ハソンの眼も輝いている。



「うん。町に出たときにふと眼に止まってね。書を書くときに使うのはあまり実用的ではないかもしれないけど、飾っておくだけでも良いかなと思って」
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