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第5章 突然の別離

ハソンが心配するから泣くまいと決めたのに、やはり無理だった。雪鈴は今では良人の形見となった兎をひしとかき抱き、声を殺して泣き続けた。一夜開けても、母屋からは何の音沙汰もなく、雪鈴は丸一日、飲まず食わずで過ごす羽目になった。



　義母のあの取り乱しようからして、母屋に自分から行けるはずがない。ハソンの側にいられる時間も残りわずかだと思えば、母屋に行きたい。だが、鬼のような義母にまたしても罵られるのは辛かった。