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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第5章 突然の別離
ハソンの死後二日目、漸く、お付きの女中アジョンが薄い粥を運んできてくれた。
「私がお食事を運ぼうとすると、大奥さまが必要ないとおっしゃって」
つまり、アジョンは義母の眼を盗んで食事を届けてくれたのだ。
雪鈴は小卓に乗った粥をじいっと見つめた。空腹は限界を超えて、とっくに感じなくなっている。また、ハソンの突然の死で自分の中のありとあらゆる感覚が麻痺してしまい、何も感じられなくなってしまっている。