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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第5章 突然の別離

「何を世迷い言を仰せなのですか。私たちにはハソンの他、子もいません。たった一人の息子を失い、私たちの代で家門は絶えます。ならばせめて、後々まで崔氏の家門ここにありと伝え得るすべを残さねば。それが崔家のご先祖方、更には可哀想なハソンへの供養になるのではありませんか」
雪鈴は内心、首を傾げた。義母の言わんとするところは判らないでもない。跡取りのいない両班家が断絶するのは、けして珍しくはない。義父に養嗣子を迎える気が無ければ、ハソン亡き今、崔氏本家は現当主の代で終わる。
雪鈴は内心、首を傾げた。義母の言わんとするところは判らないでもない。跡取りのいない両班家が断絶するのは、けして珍しくはない。義父に養嗣子を迎える気が無ければ、ハソン亡き今、崔氏本家は現当主の代で終わる。

