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第5章 突然の別離

　義母は家門が断絶したとしても、崔氏本家の名跡を末代まで残したいと考えているのだ。だが、そんなことが可能だろうか。



　と、義母がおもむろに何やら袖から出し、床をすべらせて寄越した。雪鈴は眼を見開いて、自分の少し手前に転がったそれを凝視(みつ)めた。



「これは」



　物問いたげに義両親を見つめると、義父は気まずげに視線を逸らし、義母の笑みがいっそう引きつった。