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第5章 突然の別離

　義母が呆れたように呟く。



「どこまで情の強(こわ)い女なのかしら」



　義父が急に猫なで声を出した。先刻の威圧的な物言いとは別人の変わり様だ。



「嫁いで早々、倅がこんなことになり、そなたには申し訳ないと思っている。さりながら、人の宿命は天が決めたものゆえ、儂らにはどうにもできぬ。そなたも良人が亡くなった今、おめおめと生き恥を晒すのは心苦しいであろう。そなたが見事に倅の後を追えば、孫家のご両親も誇りに思うはずだ。ここは聞き分けて、ハソンの後を追ってはくれぬか」