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第41章 それぞれの想い

　月には金木犀が咲いているーと、賛は思いたい。桂花も微笑んで頷く。



「そうですね、私もどちらかというと黄金色に輝く月の方が好きです。どちらも美しいのに変わりはないですけど」



　桂花が控えめに言った。



「夜風はお身体に障ります。そろそろ窓を閉めた方がよろしいのではありませんか」



　賛が黙っていると、桂花が開け放した窓を閉めた。