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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第41章 それぞれの想い

桂花が小さく何度も頷く。
「ゆえに、私は世子の位を降りると決めた。後は弟に託そうと考えている」
「ーっ」
桂花が大きく眼を見開いた。
「まさか、私のせいなのですか?」
いや、と、賛は短いけれど、きっぱりと否定する。もとより、桂花の真の願いを無下にはできないというのも大きな理由の一つではある。が、それだけではないのは事実だ。
「いつか母上が私に言われたことがあってね」
賛は桂花にその言葉を伝えた。
ー王の権力は人を不幸にするときがある。
「ゆえに、私は世子の位を降りると決めた。後は弟に託そうと考えている」
「ーっ」
桂花が大きく眼を見開いた。
「まさか、私のせいなのですか?」
いや、と、賛は短いけれど、きっぱりと否定する。もとより、桂花の真の願いを無下にはできないというのも大きな理由の一つではある。が、それだけではないのは事実だ。
「いつか母上が私に言われたことがあってね」
賛は桂花にその言葉を伝えた。
ー王の権力は人を不幸にするときがある。

